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幸の日記に「日置のネタが・・・」と書かれて以来プレッシャーを感じている。
何か面白い話を書かなきゃいけないと思うのだが、面白い話が思いつかない。
最近は面白い話にも出会ってない。
昔のことでもいいから面白い話しは無いか・・・っと考えていたら、あることを思い出した。
2003年9月の日記に、夏休みの思い出を書いたことがある。
この時に書いたのは「富士宮やきそば」の話だけであるが、この年の夏休みはこれだけで終わった訳ではなかった。
実は「富士宮やきそば」を食べた後、ほんの思いつきで我々は飛騨高山へ向かったのである。
大した目的もなく飛騨高山へ向かったため、現地で「見所」の情報収集を行うこととなった。
宿泊もしていないホテルのフロントで観光マップを入手し、何処へ向かおうかと観光マップを見てみると、マップの隅で目が留まった。
「福來博士記念館」と書いてある。
小説「リング」にでてくるあの博士のモデルとなった人の記念館とあらば、行かない理由が見つからず、当然のことながら我々は記念館へと向かうこととなった。
丘の上の神社へ向かう坂の途中に記念館はあった。
参拝客目当てのお茶屋さんの隣にある雑木林の中に埋もれるように存在していた。
「記念館」というよりは「小屋」である。
注意しなければ見過ごしてしまうほど小さな建物の入り口に立った時、ジメっとした空気に不気味さを感じたが、意を決して記念館へと足を踏み入れた。
中には誰もいない。受付も管理人もいない。
20畳ほどの展示室に嫁さんと自分の二人きりだった。
入り口から見て一番奥の壁中央に福來博士の胸像が飾られ、部屋の中央には博士の著書や直筆の論文などがショーケース内に展示されていた。
展示室の四方の壁に隙間無く張り巡らされた手作りのパネルには、独特の「手作り感」からくる妙な生々しさがあった。
展示パネルの内容を一つ一つ読んでゆくと、全てのパネル毎に鳥肌が立つ。
全ての内容が小説の内容とオーバーラップしてくる。
綿密なる取材を元に作品を書いているのだから当然と言えば当然なのだが、フィクションとして綴られていた小説の内容が「記念館」という空間で再認識されることにより、空想の恐怖がリアルになってくる。
この感覚を他の人とも共有するために、全てのパネルを写真で記録しようと思い立った。
未だ外は残暑の残る暑い日であったにも関わらず、やけにヒンヤリとした記念館の中で、全てのパネルを写真に収め、記念館を後にした。
デジカメの内容をパソコンに表示させながら、小説のページをめくる。
念写のエピソード、念写の内容、念写をした人・・・
???
あれ???
???
なぜだ??全部写真に収めたはずなのに?
へ???
????????
貞子のモデルになった人のパネルだけ写真が無い・・・